哺乳類 (ほにゅうるい、英語 : mammal , 、 学名:Mammalia )は、哺乳形類 に属する脊椎動物 の一群である。分類階級 は普通綱 に置かれ、哺乳綱 (ほにゅうこう)とされる。
ほ乳類 と表記されることもある[ 1] [ 2] 。
基本的に有性生殖 を行い、現存する多くの種 が胎生 で、乳 で子を育てるのが特徴である。ヒト Homo sapiens を含む分類群で、ヒトは哺乳綱の中の霊長目 ヒト科 ヒト属 に分類される。
哺乳類に属する動物の種 の数は、研究者によって変動するが、現生種は5,416種[ 3] ~6,495種(最近絶滅した96種を含む)[ 4] とされ、脊索動物門の約10%、広義の動物界の約0.4%にあたる[要出典 ] 。
日本 およびその近海には、外来種 も含め、約170種が生息する(日本の哺乳類一覧 [ 5] [ 6] を参照)。
語源
Mammalia (哺乳類)という言葉は、1758年 、カール・フォン・リンネ による『自然の体系 』第10版[ 注釈 1] においてはじめて用いられた[ 8] 。リンネは1735年 の『自然の体系』初版では哺乳類を「四足綱 Quadrupedia 」としていたが、ヒト を四足動物に入れたことで自然主義 者たちから批判を受けた[ 8] 。リンネはこれを受けて「ヒトがもともと四つん這いで歩いていなかったとしても、女性から生まれるヒトは母乳で成長することは認めざるを得ないだろう」と、第10版では雌の乳房 (female mammae ) をその象徴として、ラテン語 の「乳房の mammae 」に由来する「哺乳類 Mammalia 」とした[ 8] 。今日では、哺乳類の定義を乳腺 (mammary gland )を持つこととし、これは乳汁 を分泌しない雄や乳頭 を持たない単孔類 にもうまく当てはまる[ 8] 。
「哺乳類」は、ドイツ語の Säugetiere の訳である。saugen (母乳を飲む)と Tier (動物)に由来している。「哺」は、口にふくむ、食らうことを表すが、食物を与える意味も持つ。よって、「哺乳」とは乳を飲ませて育てることを意味する。
進化
カモノハシ の属する単孔目 は三畳紀に他の哺乳類から分岐したとされ、現生哺乳類の中で最も原始的な形質を保持している。
哺乳類の起源は古く、既に三畳紀 後期の2億2500万年前には、最初の哺乳類といわれるアデロバシレウス が生息していた。そのルーツは、古生代 に繁栄した単弓類 のうち、キノドン類 である。単弓類は両生類 から派生した有羊膜類 の子孫の一つである。有羊膜類は単弓類と竜弓類 (後に爬虫類 が出現した系統を包括する)とに石炭紀 後期に分岐し、以降、単弓類は独自の進化をしていた。単弓類は、ペルム紀 末の大量絶滅 において壊滅的なダメージを受け、キノドン類などごくわずかな系統のみが三畳紀まで生き延びている。一時期再び勢力を挽回するものの、既に主竜類などの勢力も伸長し単弓類は地上の覇者ではなくなっていた。そして、三畳紀後期初頭の大絶滅を哺乳類とともに生き延びたのは、トリティロドン科 のみであった。しかし彼らも白亜紀 前期には姿を消している。また、同じく三畳紀には、すでに哺乳類の他のものから分岐する形で単孔目 が出現している。単孔目は現存するが、これは卵生 であることや総排出腔 をもつことなどほかの哺乳類とは大きく異なる構造を持ち、もっとも原始的な哺乳類の形をとどめているとされる。
酸素濃度35%のペルム紀 以降は、リグニン の分解能を獲得した菌類による木材の分解により酸素濃度が徐々に低下し、ジュラ紀 後期の2億年前には酸素濃度は12%まで低下した。気嚢 は、横隔膜 方式よりも効率的に酸素を摂取できる機能がある。低酸素下でもその機能を維持できる気嚢を有した一部の双弓類 (爬虫類)は繁栄することができた。一方で哺乳類の祖先である単弓類 は低酸素環境下でその種の大部分が絶滅することとなった[ 9] 。哺乳類の肺機能は、酸素分圧0.1気圧以下で呼吸困難になり、酸素分圧0.8気圧以上で肺の組織が酸化される[ 10] 。
恐竜 の全盛時代であるジュラ紀 、白亜紀の哺乳類はネズミ ほどの大きさのものが多かった。しかし進化が停滞していたわけではない。白亜紀前期には、それまでの有袋類 から分岐してすでに有胎盤類 が登場している。また、中国から発見された大型の哺乳類の化石から未消化の恐竜の子供が見つかっている。これは、レペノマムス やデルタデリジウム のように哺乳類が恐竜を捕食していた例もあったことを意味している。
恐竜を含む主竜類 が繁栄を極めた時代には、哺乳類は、夜の世界など主竜類の活動が及ばない時間・場所などのニッチ に生活していた。魚類 、両生類 、爬虫類 、鳥類 には4タイプの錐体細胞を持つものが多い。現在、鳥類 などに比して哺乳類の視覚が全般的に劣っているのも、この長い夜行生活を経て大部分の哺乳類の視覚 が2色型色覚に退化 したためと考えられている[ 11] 。約6400万年前、鳥類とワニ 類を除く主竜類が絶滅し、次の新生代 では、その空白を埋めるように哺乳類は爆発的に放散進化し、多種多様な種が現れて地上でもっとも繁栄した種となった。
現在では地中や水中 などを含め、地球上のほとんどの環境に、哺乳類が生息している。
分類体系
有羊膜類 Amniota
竜弓類 Sauropsida
爬虫類 Reptilia
双弓類 Diapsida → 恐竜・翼竜等、及び現生の爬虫類・鳥類へ
単弓類 Synapsida
†盤竜類 Pelycosauria
獣弓類 Therapsida
異歯類 Anomodontia
獣歯類 Theriodontia
┌ ──────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────── ┘
※単弓類の系統は哺乳類以外は全て絶滅した。
※哺乳類は、従来は後述する顎関節の特徴で定義されてきた。しかし近年、中間的な化石が出現するなどこの定義が適用できない場合が増えたため、現生種を含む最も小さい単系統となるよう、系統学的に厳密に再定義することが多くなった。これにより、梁歯目 、モルガヌコドン目 などの原始的なものが哺乳類から外れることになる。それらを含めた従来の広い意味での哺乳類を、哺乳形類 という。
形態的・生態的な特徴
子供に乳を与えるウシ 。授乳は哺乳類の特徴の一つであり、名前の由来である。
軟組織の特徴
これらは化石では確認しにくいが、近年では少しずつ研究が進められている[ 12] 。
乳房
保育行動(授乳 )に用いる器官。汗腺 が分化した乳腺 が集合し発達したもの。乳房 と乳頭 内部にある乳腺 と乳管 で成り立つ。イノシシやネズミなど多産種では多対を、ヒト やゾウ のような少産種では1対のみを発達させる。単孔類 は持たない。通常出産 すると乳 の分泌が開始されるが、他の個体が産んだ子を相手に母性本能 が刺激されて乳を分泌する場合もある[ 13] 。単孔類 では乳房・乳頭 はなく乳腺 からにじみ出た乳を子が舐め取る。
口唇 (口輪筋)頬 (頬筋)
上記の乳頭に吸い付くため口の周りにある柔らかい器官。単孔類 は持たない。鯨 類では二次的に退化したと思われている。
体毛
体表を覆う体毛 を持つ動物のうち、皮膚 の角質 層に由来するものを持つのは哺乳類のみである[ 14] 。さらにこれが発達して厚くなると、角 や爪 、またはヤマアラシ ・センザンコウ のトゲやウロコとなる[ 14] 。体毛は体温の発散を防ぐ他に、保護色や触覚の役割を持ったり、ディスプレイにも使われたりする[ 14] 。クジラ 類では、ハクジラ類が、胎児期にのみ、頭部の一部にわずかな毛をもつ。参考までに、爬虫類 は体毛をもたず、鳥類 では羽毛 が体表を覆う。
横隔膜
肋骨 と共同して肺呼吸 を可能にする横隔膜 をもち、これが胸腔 と腹腔 とを分けている(他の動物群にない特徴)。
心臓
心臓 に2心房2心室をもつ。また、血液の体循環 は左大動脈弓 のみによる。
血液
赤血球 は循環系では無核 で、その形は円盤状である(ラクダ 類では楕円状)。
共通の特徴であるかのように誤解されていること
次の特徴は「哺乳類の特徴」と言われることがあるが、正しくは、あくまで一部の系統の特徴である。
「胎生」
獣亜綱は、胎生 であるが、原獣亜綱 など(現生種はカモノハシ目 の3属5種のみ)は例外的に卵生 である。
「胎盤」
有胎盤類 は体内の胎盤 で子を育てて出産するが、(哺乳類の3つの系統のひとつの後獣目は)有袋類 で体外部の育児嚢 で子を育てる。
体温
鳥類と同じく、体温をほぼ一定に保つ恒温動物 であるものがほとんどを占める。ただし、ナマケモノ 、ハダカデバネズミ のように例外的に変温動物とされる種 もある。
肛門 と泌尿生殖門 (尿と胎児が出てくる孔)の分離
例外としてカモノハシ類 は、共通の総排出口 をもつ(爬虫類や鳥類も1穴)。
歯の特徴
哺乳類の歯は一般的に、それぞれ別の機能を持つ形状を取っており、切歯 (門歯)・犬歯 ・前臼歯(小臼歯 )・臼歯(大臼歯 )の4種類に分化している[ 16] 。真獣類の基本数はイノシシ に見られる片顎あたり切歯3・犬歯1・前臼歯4・臼歯3だが、これが揃っている種は少なく[ 16] 食性 により歯の退化したものや、ハクジラ類 のように同形歯をもつものもある。両生類 や爬虫類は同形歯であり、鳥類 は歯をもたない。
頬歯(前臼歯と臼歯)は、歯冠 に咬頭 と呼ばれるふくらみを複数もち、複雑な形をしている。また、頬歯 の歯根 は2本以上に分岐している。
骨格の特徴
成長点
長骨は中心部分ではなく両端の骨端軟骨 部分で成長し、成長中の若い個体では、それらが軟骨 でつながっている(爬虫類では、骨は中心部分からしか成長しない)。
下顎
1つの歯骨 だけでできている(爬虫類は下顎が複数の骨からなる)。
鱗状骨
頭骨 と下顎は、側頭鱗 (鱗状骨 )と歯骨 によって関節している(爬虫類の顎関節 は、方形骨 と関節骨 からなる)。
耳小骨
鐙骨 ・砧骨 ・槌骨 という3個の連続した耳小骨が、鼓膜 の振動を内耳 に伝える(爬虫類や鳥類の耳小骨は、鐙骨のみ。哺乳類のみがもつ砧骨と槌骨は、爬虫類の方形骨 ・関節骨 がそれぞれ変化したものである)。こうした変化は獣弓類 (とりわけキノドン類 )において段階的に進化が進んでいた[ 17] 。
二次口蓋
口蓋 と鼻道の間に二次口蓋と呼ばれる板状の骨があり、口と鼻道 の間が完全に仕切られている(爬虫類ではこの分離が不完全)。
頭骨の鼻穴
1つ(爬虫類では1対)。
後頭顆
頭蓋 の後頭部 にある大後頭孔 の左右に、頭骨 と第一頸椎 を関節させる後頭顆を1対もつ(爬虫類や鳥類は、大後頭孔の下に1個の後頭顆をもつ)。
頚椎
7個。ただし、クジラ目 では癒合・分離によって数が変異し、ジュゴン目 では6個、アリクイ目 では6・9・10個となる。
肋骨
首の部分の肋骨は、すべて頚椎に癒合している。胸椎 にはゆるく関節し、体を前後左右に曲げるだけでなく、ねじることもできる。また、腹 の部分には肋骨がない(体をねじれることと、腹部の肋骨を欠くことにより、メスは寝そべって子どもに授乳 することができる)。
肩甲骨
脊柱 とは関節しておらず(このために前肢 の自由な動作が可能となる)、外側の面に肩甲棘 とよばれるはっきりした隆起線が前後に走る(爬虫類の肩甲骨には肩甲棘がない)。
指
骨の数は親指 が2個、その他の指は3個が基本(爬虫類はこれより多い)。
寛骨
腸骨 ・坐骨 ・恥骨 の3つが癒合し、1つの寛骨になっている。ただしクジラ類 は寛骨が消失(爬虫類は3つの骨が分離している)。
色覚の特徴
脊椎動物 の色覚 は、網膜 の中にどのタイプの錐体細胞 を持つかによって決まる。魚類 、両生類 、爬虫類 、鳥類 には4タイプの錐体細胞(4色型色覚 )を持つものが多い。よってこれらの生物は、長波長域から短波長域である近紫外線までを認識できるものと考えられている。一方ほとんどの哺乳類は錐体細胞を2タイプ(2色型色覚 )しか持たない。哺乳類の祖先である爬虫類は4タイプ全ての錐体細胞を持っていたが、2億2500万年前には、最初の哺乳類と言われるアデロバシレウス が生息し始め、初期の哺乳類は主に夜行性 であったため、色覚 は生存に必須ではなかった。結果、4タイプのうち2タイプの錐体細胞を失い、青を中心に感知するS錐体と赤を中心に感知するL錐体の2錐体のみを保有するに至った。これは赤と緑を十分に区別できないいわゆる「赤緑色盲」の状態である。この色覚が哺乳類の子孫に遺伝的に受け継がれることとなった。
霊長類直鼻猿亜目 は、メガネザル下目 と真猿下目 に分岐する。この分岐の際に真猿下目のX染色体に位置する錐体視物質に関連した色覚 の多型 が顕著になり、ヘテロ接合体の2本のX染色体を持つメスに限定した3色型色覚の再獲得につながり、さらに狭鼻下目 のオスを含めた種全体の3色型色覚の再獲得へとつながることとなる[ 18] 。真猿下目 の狭鼻下目 (旧世界 ザル)と広鼻下目 (新世界 ザル)とが分岐したのは3000-4000万年前と言われている[ 19] [ 20] [信頼性要検証 ] 。ヒト を含む旧世界 の霊長類 狭鼻下目 の祖先は、約3000万年前、性染色体 であるX染色体 に位置している赤を中心に感知するL錐体から変異した緑を中心に感知する新たなタイプの錐体(M錐体)視物質の遺伝子が出現し、ヘテロ接合体 の2本のX染色体を持つメスのみが3色型色覚を有するようになり、さらにヘテロ接合体のメスにおいて相同組換え による遺伝子重複 の変異を起こして同一のX染色体上に2タイプの錐体視物質の遺伝子が保持されることとなりX染色体を1本しか持たないオスも3色型色覚を有するようになった。これによって、第3の錐体細胞が「再生」された。3色型色覚はビタミンC を多く含む色鮮やかな果実 等の発見と生存の維持に有利だったと考えられる[ 21] [ 19] 。
なお、時代を下ってヒトの色覚 に鑑みるに、ヒトが属する狭鼻下目のマカクザル に色覚異常 がヒトよりも非常に少ないことを考慮すると、ヒト の祖先が狩猟生活をするようになり3色型色覚の優位性が低くなり、2色型色覚の淘汰圧が下がったと考えられる[ 21] 。広鼻下目のヨザル は1色型色覚でありホエザル は狭鼻下目と同様に3色型色覚を再獲得している[ 18] [信頼性要検証 ] が、これらを除き残りの新世界ザル(広鼻下目)はヘテロ接合体のX染色体を2本持つメスのみが3色型色覚を有し、オスは全て色覚異常である。これは狭鼻下目のようなX染色体上での相同組換えによる遺伝子重複の変異を起こさなかったためである[ 19] 。ヒトは上記のような霊長目 狭鼻下目 の祖先のX染色体の遺伝子変異を受け継いでいるため、M錐体を欠損したX染色体に関連する赤緑色盲が伴性劣性遺伝 をする。男性ではX染色体の赤緑色盲の遺伝子を受け継いでいると色覚異常が発現し、女性では2本のX染色体とも赤緑色盲の遺伝子を受け継いでいる場合に色覚異常が発現する[ 22] 。なお、日本人では男性の4.50%、女性の0.165%が先天赤緑色覚異常で、白人男性では約8%が先天赤緑色覚異常であるとされる。
その他の哺乳類の2色型色覚の例外として、最近の研究では、有袋類 には3色型色覚が広がっている可能性がある[ 23] 。有袋類のうちフクロネコ 、ポッサム で3色覚が認められている[ 24] 。
鰭脚類 とクジラ類 は1色型色覚である[ 25] 。
分類
従来の分類体系では現生哺乳類を原獣亜綱 (Ptorotheria )と獣亜綱 (Theria )の2亜綱とする分類が用いられており[ 26] 、以下の解説も伝統的な体系に基づいている。一方で現生群を南楔歯亜綱 (アウストラロトリボスフェニック亜綱 Australosphenida )と北楔歯亜綱 (ボレオトリボスフェニック亜綱 Boreosphenida )の2亜綱に分ける説も提唱されている[ 26] [ 27] 。南楔歯類には単孔類と、絶滅したアウスクトリボスフェノス目Ausktribosphenida が含まれる[ 26] 。北楔歯類は摩楔歯類 (トリボスフェニダ類 Tribosphenida )と同義とされることがあり、獣類(有胎盤類と有袋類)は北楔歯類または摩楔歯類に含められる[ 26] [ 28] [ 29] 。摩楔歯類を絶滅群である異獣類 などとともに獣型亜綱(Theriiformes )としてまとめる分類が提唱されたこともある[ 29] 。
現生分類群の系統
現生の哺乳類は以下のように分岐したと考えられている。なお、獣亜綱と単孔類が分岐したのは約1億8000万年前、有袋類と有胎盤類が分岐したのは約1億4000万年前である[ 30] 。赤で表記した近蹄類の分岐のみ白亜紀と古第三紀の境界にあたる6600万年前より後である[ 31] 。
上記の系統樹の凡例:
系統樹は2012年から2017年までの複数の引用文献(系統樹内を参照)、および2020年のサーベイ論文[ 44] を用いて作成した。
系統樹中に登場する引用は、その分岐を明示してある参考文献を記したものである。例えば「獣亜綱」のところについている引用(キャンベル11版 pp.852-853)は「獣亜綱」が「有袋類」と「有胎盤類」に分岐する事を記してある文献である
論文から引用した場合は、論文本体ではなく「Abstract」や「Introduction」の節からのみ引用した。これは論文本体の記述は(論文発表時点では)定説になっていない新説であるのに対し、これらの節は既存研究を客観的かつ網羅的に記載するためのものだからである。ただしサーベイ論文[ 44] や書籍[ 45] に関してはその限りではない。
上記の系統樹に対して生物学者の間でどの程度合意が取れているかは、系統樹の分岐箇所により異なるが、最初の
の部分に関しては、多くの化石の証拠と分子系統解析の結果から合意が取れている[ 30] 。
有胎盤類
哺乳類 - 獣亜綱の下にあたる有胎盤類内の系統が
という3つに分かれる事は概ね合意されている[ 46] [ 47] 。
なお、この3つの系統はパンゲア大陸 の分裂と密接に関係している事が強く示唆されており[ 48] [ 49] 、実際パンゲア大陸の分裂により誕生したアフリカ大陸 、南アメリカ大陸 、ローラシア大陸 に対応する地域にアフリカ獣類、異節類、北方獣類がそれぞれ分布する[ 48] 。
しかしこれらの大陸の分裂の順番と年代は、分子系統解析が明らかにするアフリカ獣類、異節類、北方獣類の分岐の順番と年代とは異なっている[ 48] 。まず順番に関して言えば分子系統解析はこれら3つの系統がほぼ同時期に分岐した事を示唆する[ 48] 。
また時期に関しても、アフリカ大陸と南アメリカ大陸の分岐の時期がおよそ1億500万年前だとされているのに対し[ 48] 、これら3系統の分岐はおよそ8800〜9000万年前と推定されており[ 31] 、両者の年代は大きく異なっている。もちろん分子系統解析は(分岐が何世代前に起こったかはある程度推測できるものの)分岐が起こった年代を直接推定できるわけではなく、年代の推定には仮定をいくつも重ねなければならないという事情はあるが、2010年以降の研究は大陸の分裂よりも3系統の分岐のほうがはっきりと後に起こったとする傾向がある[ 48] 。
こうした差がある原因は、大陸は分裂後も距離的に近くにあった為、しばらくは動物相の交流が可能であった為と考えられる[ 48] 。実際、陸地が分裂状態にあっても海を渡った漂流が居住地域を拡大したと考えられる例は(パンゲア大陸の分裂以外で)いくつか存在し[ 48] 、このような推定を傍証する[ 48] 。
なお上記3系統はほぼ同時期に分岐したので[ 31] 、これらのうちどれが最初に分岐したのかに関する合意は2017年現在存在しない[ 50] [ 47] 。すなわち、下記の3つのいずれの分類が正しいのか決着がついていない[ 50] [ 47] :
北方真獣類 + アトラントゲナータ (「大西洋で生じた分化」[ 51] あるいは「大西洋類」の意[ 52] :異節類+アフリカ獣類)
アフリカ獣類 + エクサフロプラセンタリア (英語版 ) (「アフリカ獣類以外の有胎盤類」の意[ 53] :異節類+北方真獣類)
異節類 + エピテリア (「上獣類」の意[ 54] :アフリカ獣類+北方真獣類)
形態学的な研究はかなりの部分3.を支持するものの[ 47] 、ほとんどの分子系統解析は1.か2.を支持する[ 47] 。
決着がつかない原因は、(おそらくはパンゲア大陸 やゴンドワナ大陸 の分裂に伴う連続的で急速な発散によって)上記3系統の遺伝子があまりに大きくかけ離れているため分子系統解析で3系統の関係を探るのが容易ではないからである[ 50] 。
アフリカ獣類
アフリカ獣類に属する系統群は、海へ進出した海獣類を除き、2000万年前まで遡るとアフリカ大陸、マダガスカル、アラビア半島といったアフリカ周辺に限られるため[ 31] 、その名がつけられた[ 31] 。アフリカ獣類は大きく2つの系統に分かれており[ 31] 、それぞれアフリカ食虫類、近蹄類と呼ばれる。
北方真獣類
北方真獣類は
のように分岐するが[ 55] [ 47] 、真主齧類内部の分岐、およびローラシア獣類内部の分岐は2017年現在未確定な部分が多い[ 55] [ 47] 。
真主齧類
真主齧類はグリレス類 (Glires 、ネズミ目、ウサギ目)と真主獣類 (Euarchonta 、霊長目、齧歯目、ヒヨケザル目、ツパイ目)に系統分類できるとされるものの、真主齧類内の目の系統関係は2013年現在曖昧なままである[ 56] 。特にツパイ目の位置づけの決定は2017年現在でも難しい[ 47] 。ツパイ目が霊長目やヒヨケザル目の姉妹群となる研究成果がある一方[ 57] [ 58] 、グリレス類の姉妹群とする成果[ 59] [ 60] や、真主齧類で最も祖先的だとする成果[ 58] [ 59] もあり、後者2つのいずれかが正しいとすれば、真主獣類という系統は否定されることになる。
なお歴史的には真主齧類に翼手目を加えたものを「主齧類」と呼んでいたが[ 31] 、分子系統解析により翼手目は別系統であることが分かったので、主齧類から翼手目を除いたものを「真主齧類」と名付けた[ 31] 。
ローラシア獣類
ローラシア獣類内の目の系統関係の確立は難しく[ 55] 、2017年現在確立されているのは、真無盲腸目が最も早期に分岐したことと、食肉目と鱗甲目 が姉妹群であることだけである[ 55] [ 47] 。ローラシア獣類内における奇蹄目の位置づけの決定は特に難しい[ 47] 。
なお、翼手目、奇蹄目、鱗甲目、食肉目の4つを総称してペガサス野獣類 と呼ぶ事がレトロトランスポゾン の解析から提案されたが、その後の分子系統解析の研究[ 61] [ 62] [ 63] [ 64] [ 65] で否定されている。
有袋類
有袋類は系統樹に挙げた7つの目からなっており[ 66] 、20世紀にはこれら7つを
の2つに分類していたが[ 66] 、21世紀における分子系統解析の研究はこの2つの分類を否定している[ 66] 。
日本における目名の表記法に関する議論
日本 では明治維新 以来、目 名には「齧歯目」「霊長目」等、原名のラテン語をおおむね忠実に漢訳した漢名が用いられてきた(一般にはしばしば、「齧歯類」「霊長類」のように「類」が慣用されてきた)。だが、1988年文部省 の『学術用語集 動物学編 』において、目以下の名称をすべてカナ書きにし、目名は「ネズミ目」「サル目」のように、それぞれの動物群を代表する動物名(カナ書き)に変えるという改定がなされた。
しかし、たとえば「ネコ目」(食肉目)のネコ亜目とアシカ亜目、イヌ上科とネコ上科のように、亜目、上科のような比較的高い階層の分類階級による動物群は、それぞれ他のグループとは明らかに異なる特有の性質をもつものであり、1つの下位分類群の名前(「ネコ」)によって、目という大きなグループの全体(ネコ・イヌ・イタチ・クマ・アライグマ・パンダ・アシカ・アザラシ・セイウチなどからなる食肉目)を代表させることは、必ずしも直観的な分かりやすさには繋がらない。
さらに、近年の研究により、偶蹄目 とクジラ目の詳細な系統が明らかにされ、「鯨偶蹄目 」が創設された。これをカナ書きの原則に当てはめると「クジラウシ目」となる。また、「サル目 ヒト科 」は教科書にも全く採用されていない。
また、以前からの慣用として、どの分類階級であるかにかかわらず、「○○の仲間」を「○○類」と書くことがあるが、かつての漢名ならば、例えば「齧歯類」と言えば、それが「目」の階層の「齧歯目」を指すことは明らかであり、他の階層との混同のおそれは無かった。それが、「齧歯目」が「ネズミ目」となることによって、「ネズミ類」という言葉が示す可能性のある階層の範囲が目のレベルにまで広がり、混乱が拡大されたという側面もある。つまり、旧来の用例ならば、例えば「齧歯類」にネズミの類とリスの類、ヤマアラシの類が含まれることは容易に認識できるが、新しい用例で「ネズミ類」とした場合、これが狭義のネズミ類なのか、リスやヤマアラシの類をも含んだ概念なのかが把握しにくくなってしまっている。
この分類名の改定は、分類学の根本理念に対して充分に配慮した上でのものではなく、また平易化にむしろ逆行する部分もあることから、学界内でも現在なお議論が多い。現状では、旧来の漢名をそのまま用いたり、新しいカナ名と併記したりする例も多い。
日本哺乳類学会・目名問題検討作業部会では、基本的に従来の漢字名で統一すべきという論文を発表している[ 29] 。
脚注
注釈
^ これはのちに『国際動物命名規約 』において、1758年1月1日に出版されたとみなし、動物命名法の起点の日付として用いる
出典
^ “ほ乳類 ”. 国土交通省公式サイト . 2023年9月27日 閲覧。
^ “「ほ乳類」の仲間たち ”. 姫路市立動物園公式サイト. 2023年9月27日 閲覧。
^ Wilson D, Reeder D, eds. (2005). "Preface and introductory material". Mammal Species of the World: A Taxonomic and Geographic Reference (3rd ed.). Johns Hopkins University Press. p. xxvi. ISBN 978-0-8018-8221-0 . OCLC 62265494.
^ “How many species of mammals are there?”. Journal of Mammalogy 99 (1): 1–14. (1 February 2018). doi :10.1093/jmammal/gyx147 .
^ 大舘智志, 石橋靖幸, 岩佐真宏, 斉藤隆『The wild mammals of Japan 』SHOUKADOH Book Sellers,The Mammalogical Society of Japan、2009年。ISBN 9784879746269 。 NCID BA90658916 。https://shokado.nacos.com/mammal/index_j.php 。
|2015年版 2nd. Edition, ISBN 978-4-87974-691-7
^ 谷戸崇・岡部晋也・池田悠吾・本川雅治 「Illustrated Checklist of the Mammals of the Worldにおける日本産哺乳類の種分類の検討 」『タクサ:日本動物分類学会誌』第53巻(号)、日本動物分類学会、2022年、31-47頁。
^ a b c d Schiebinger, Londa (1993). “Why Mammals are Called Mammals: Gender Politics in Eighteenth-Century Natural History”. The American Historical Review 98 (2): 382-411. doi :10.2307/2166840 .
^ 長谷川政美『系統樹をさかのぼって見えてくる進化の歴史 : 僕たちの祖先を探す15億年の旅 』ベレ出版〈Beret science〉、2014年、102頁。ISBN 9784860644109 。 NCID BB16998006 。全国書誌番号 :22488571 。https://www.beret.co.jp/books/detail/544 。
^ 松尾禎士 「地球進化の考え方:大気の進化を例として 」『地質学雑誌』 78巻 8号 1972年 p.455-462, 日本地質学会, doi :10.5575/geosoc.78.455 。
^ The nocturnal bottleneck and the evolution of activity patterns in mammals
(Menno P. Gerkema:2013)
^ The origins of lactation and the evolution of milk: a review with new hypotheses(Daniel G Blackburn:1989)
^ 大泰司②(1998)、p.30-32、第2章.体の表面 2.1皮膚・毛・皮膚腺 (4)乳房
^ a b c 大泰司②(1998)、p.22-27、第2章.体の表面 2.1皮膚・毛・皮膚腺 (2)毛とトゲ
^ 畜産の不思議 動物の体温は人と比べて高いのですか (ほくりくのうせいきょくキッズページ)
^ a b 大泰司②(1998)、p.89-92、第4章.歯 4.1歯学概論 (3)歯の種類と構造
^ Evolution of the mammalian middle ear: a historical review(Wolfgang Maier:2016)
^ a b “感覚系遺伝子の進化生態遺伝学 ”. 2013年6月14日 閲覧。
^ a b c 三上章允、霊長類の色覚と進化 2004年9月18日。京都大学霊長類研究所 東京公開講座「遺伝子から社会まで」 のレジュメ
^ Surridge et al. Trends Ecol. Evol. 18, 198-205, 2003
^ a b 岡部正隆、伊藤啓 「1.4 なぜ赤オプシン遺伝子と緑オプシン遺伝子が並んで配置しているのか 「第1回色覚の原理と色盲のメカニズム」 『細胞工学』2002年7月号をWEBに掲載。
^ 岡部正隆、伊藤啓 「1.6 女性で赤緑色盲が少ない理由 「第1回色覚の原理と色盲のメカニズム」 『細胞工学』2002年7月号をWEBに掲載。
^ Arrese, C. A., Oddy, A. Y., Runham, P. B., Hart, N. S., Shand, J., Hunt, D. M., * Beazley, L. D. (2005). Cone topography and spectral sensitivity in two potentially trichromatic marsupials, the quokka (Setonix brachyurus ) and quenda (Isoodon obesulus ). Proceedings of the Royal Society of London Series B, 272, 791-796
^ 平松千尋, 「霊長類における色覚の適応的意義を探る 」『霊長類研究』 26巻 2号 2010年 p.85-98, 日本霊長類学会, doi :10.2354/psj.26.004 。
^ Sternberg, Robert J. (2006): Cognitive Psychology. 4th Ed. Thomson Wadsworth.
^ a b c d 本川雅治 「哺乳類」、日本進化学会 編『進化学辞典』共立出版、2012年、408-411頁。
^ 国立天文台 編「動物分類表」『理科年表 2022』丸善出版、2021年、908-918頁。
^ 西岡佑一郎・楠橋直・高井正成「哺乳類の化石記録と白亜紀/古第三紀境界前後における初期進化 」『哺乳類科学』第60巻 2号、日本哺乳類学会、2020年、251-267頁。
^ a b c 日本哺乳類学会 種名・標本検討委員会 目名問題検討作業部会「哺乳類の高次分類群および分類階級の日本語名称の提案について 」『哺乳類科学』第43巻 2号、日本哺乳類学会、2003年、127-134頁。
^ a b キャンベル11版 pp.852-853.
^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 長谷川(2020) p.270.
^ a b SCF+(2016) の「Introduction」節。なお原文には「Pilosa」という名称は登場せず、FolivoraとVermilinguaを束ねるクレードである旨が述べられているだけだが、これらを束ねるクレードは通常「Pilosa」と呼ばれるのでこれを補った。
^ a b DCK+(2017) の「Introduction」の節
^ a b EOSF(2017) の「Introduction」の節
^ KHJ(2013) の「Introduction」の節
^ SS(2012) の「Abstract」節
^ DCK+(2017) の「Introduction」の節
^ a b EOSF(2017) の「Introduction」の節
^ MKQ(2015) の「Introduction」節
^ Maria A. Nilsson et al. (2010). “Tracking Marsupial Evolution Using Archaic Genomic Retroposon Insertions”. PLoS biology . doi :10.1371/journal.pbio.1000436 .
^ TRM et al.(2016) の「Abstruct」節、「Introduction」節
^ キャンベル11版 pp.852-853。なおキャンベル11版では「有胎盤類」ではなく「真獣類」と書いてあるが、現生生物に限定した場合は両者は一致するので、両者を区別しなかった。
^ キャンベル11版 pp.852-853
^ a b 長谷川(2020)
^ キャンベル11版
^ TRM et al.(2016) の「Abstract」の節。なおカッコ内に例示した動物の例は同文献のFig.2から。
^ a b c d e f g h i j EOSF(2017) の「Introduction」の節
^ a b c d e f g h i 長谷川(2020) pp.271-272.
^ 日本動物学会2018 pp.102-103.
^ a b c TRM et al.(2016) の「Abstract」の節と「Introduction」の節。
^ Peter J. Waddell, Ying Cao, Masami Hasegawa, David P. Mindell, “Assessing the Cretaceous Superordinal Divergence Times within Birds and Placental Mammals by Using Whole Mitochondrial Protein Sequences and an Extended Statistical Framework ,” Systematic Biology , Volume 48, Issue 1, March 1999, Pages 119–137.
^ スティーヴ・パーカー編、日暮雅通・中川泉 訳「第7章 哺乳類」『生物の進化大事典』養老孟司 総監修・犬塚則久 4-7章監修、三省堂、2020年、416-417頁。
^ Peter J. Waddell, Hirohisa Kishino, Rissa Ota, “A Phylogenetic Foundation for Comparative Mammalian Genomics ,” Genome Informatics , Volume 12, Japanese Society for Bioinformatics, 2001, Pages 141-154.
^ 日本哺乳類学会 種名・標本検討委員会 目名問題検討作業部会 (2003) では「上獣巨目」とされた。
^ a b c d DCK+(2017) の「Introduction」の節
^ KHJ(2013) の「Introduction」の節
^ Foley, Nicole M.; Springer, Mark S.; Teeling, Emma C. (2016-07-19). “Mammal madness: Is the mammal tree of life not yet resolved?” . Philosophical Transactions of the Royal Society B 371 (1699): 20150140. doi :10.1098/rstb.2015.0140 . ISSN 0962-8436 . PMC 4920340 . PMID 27325836 . http://rstb.royalsocietypublishing.org/content/371/1699/20150140 .
^ a b Zhou, Xuming; Sun, Fengming; Xu, Shixia; Yang, Guang; Li, Ming (2015-03-01). “The position of tree shrews in the mammalian tree: Comparing multi-gene analyses with phylogenomic results leaves monophyly of Euarchonta doubtful”. Integrative Zoology 10 (2): 186–198. doi :10.1111/1749-4877.12116 . ISSN 1749-4877 . PMID 25311886 .
^ a b Kumar, Vikas; Hallström, Björn M.; Janke, Axel (2013-04-01). “Coalescent-Based Genome Analyses Resolve the Early Branches of the Euarchontoglires” . PLOS ONE 8 (4): e60019. doi :10.1371/journal.pone.0060019 . ISSN 1932-6203 . PMC 3613385 . PMID 23560065 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3613385/ .
^ Meredith, Robert W.; Janečka, Jan E.; Gatesy, John; Ryder, Oliver A.; Fisher, Colleen A.; Teeling, Emma C.; Goodbla, Alisha; Eizirik, Eduardo et al. (2011-10-28). “Impacts of the Cretaceous terrestrial revolution and KPg extinction on mammal diversification” . Science 334 (6055): 521–524. doi :10.1126/science.1211028 . ISSN 0036-8075 . PMID 21940861 . http://science.sciencemag.org/content/334/6055/521 .
^ Matthee, Conrad A.; Eick, Geeta; Willows-Munro, Sandi; Montgelard, Claudine; Pardini, Amanda T.; Robinson, Terence J. (2007). “Indel evolution of mammalian introns and the utility of non-coding nuclear markers in eutherian phylogenetics”. Molecular Phylogenetics and Evolution 42 (3): 827–837. doi :10.1016/j.ympev.2006.10.002 . PMID 17101283 .
^ Springer, M.S.; Burk-Herrick, A.; Meredith, R.; Eizirik, E.; Teeling, E.; O'Brien, S.J.; Murphy, W.J. (2007). “The adequacy of morphology for reconstructing the early history of placental mammals”. Systematic Biology 56 (4): 673–684. doi :10.1080/10635150701491149 . PMID 17661234 .
^ Kitazoe, Yasuhiro; Kishino, Hirohisa; Waddell, Peter J.; Nakajima, Noriaki; Okabayashi, Takahisa; Watabe, Teruaki; Okuhara, Yoshiyasu (2007). Hahn, Matthew. ed. “Robust Time Estimation Reconciles Views of the Antiquity of Placental Mammals” . PLoS ONE 2 (4): e384. doi :10.1371/journal.pone.0000384 . PMC 1849890 . PMID 17440620 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1849890/ .
^ Zhou, Xuming; Xu, Shixia; Xu, Junxiao; Chen, Bingyao; Zhou, Kaiya; Yang, Guang (2011). “Phylogenomic Analysis Resolves the Interordinal Relationships and Rapid Diversification of the Laurasiatherian Mammals” . Systematic Biology 61 (1): 150–164. doi :10.1093/sysbio/syr089 . PMC 3243735 . PMID 21900649 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3243735/ .
^ Tsagkogeorga, G; Parker, J; Stupka, E; Cotton, JA; Rossiter, SJ (2013). “Phylogenomic analyses elucidate the evolutionary relationships of bats (Chiroptera)”. Current Biology 23 (22): 2262–2267. doi :10.1016/j.cub.2013.09.014 . PMID 24184098 .
^ a b c d MKQ(2015) の「Introduction」の節
^ a b c d GJKN(2015) の「Introduction」の節
^ a b c GJKN(2015) の「Introduction」の節の直後
参考文献
[EOSF(2017)] Esselstyn, Jacob A.; Oliveros, Carl H.; Swanson, Mark T.; Faircloth, Brant C. (2017-08-26). “Investigating Difficult Nodes in the Placental Mammal Tree with Expanded Taxon Sampling and Thousands of Ultraconserved Elements” . Genome Biology and Evolution 9 (9): 2308–2321. doi :10.1093/gbe/evx168 . PMC 5604124 . PMID 28934378 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5604124/ .
[GJKN(2015)] Gallus, A. Kumar; Janke, S.; Kumar, Vikas; Nilsson, M.A. (2015). “Disentangling the relationship of the Australian marsupial orders using retrotransposon and evolutionary network analyses” . Genome Biol Evol 7 (4): 985–92. doi :10.1093/gbe/evv052 . PMC 4419798 . PMID 25786431 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4419798/ .
[KHJ(2013)] Kumar, Vikas; Hallström, Björn M.; Janke, Axel (2017-04-1). “Coalescent-based genome analyses resolve the early branches of the euarchontoglires” . PLoS One 8 ((4)). doi :10.1371/journal.pone.0060019 . PMC 3613385 . PMID 23560065 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3613385/ .
[MKQ(2015)] May-Collado, Laura J.; Kilpatrick, C. William; Agnarsson, Ingi (2015-2-26). “Mammals from ‘down under’: a multi-gene species-level phylogeny of marsupial mammals (Mammalia, Metatheria)” . PeerJ 3 (e805). doi :10.7717/peerj.805 . PMC 4349131 . PMID 25755933 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4349131/ .
[SCF+(2016)] Slater, Graham J.; Cui, Pin; Forasiepi, Analía M.; Lenz, Dorina; Tsangaras, Kyriakos; Voirin, Bryson; Moraes-Barros, Nadia de; MacPhee, Ross D. E. et al. (2016-02-24). “Evolutionary Relationships among Extinct and Extant Sloths: The Evidence of Mitogenomes and Retroviruses” . Genome Biology and Evolution 8 ((3)): 607-621. doi :10.1093/gbe/evw023 . PMC 4824031 . PMID 26878870 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4824031/ .
[SS(2012)] Svartman, M.; Stanyon, R. (2012). “The Chromosomes of Afrotheria and Their Bearing on Mammalian Genome Evolution”. Cytogenetic and Genome Research 137 (2–4): 144–153. doi :10.1159/000341387 . PMID 22868637 .
[TRM et al.(2016)] Tarver, James E.; dos Reis, Mario; Mirarab, Siavash; Moran, Raymond J.; Parker, Sean; O’Reilly, Joseph E.; King, Benjamin L.; O’Connell, Mary J. et al. (2016). “The Interrelationships of Placental Mammals and the Limits of Phylogenetic Inference” . Genome Biology and Evolution 8 (2): 330–344. doi :10.1093/gbe/evv261 . hdl :1983/64d6e437-3320-480d-a16c-2e5b2e6b61d4 . PMC 4779606 . PMID 26733575 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4779606/ .
動物命名法国際審議会 著、野田泰一・西川輝昭 編『国際動物命名規約 第4版 日本語版 [追補] 』日本分類学会連合、東京、2005年10月。ISBN 4-9980895-1-X 。http://ujssb.org/iczn/index.html 。
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
哺乳類 に関連するカテゴリがあります。
ウィキスピーシーズに
哺乳類 に関する情報があります。